バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ

バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ La Lonja de la Seda de Valencia 所在国：スペイン 世界遺産登録：1996年 種類：文化遺産

バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ（ヴァレンシアのロンハ・デ・ラ・セダ）は、1482年から1533年にかけて建造された建物で、15〜16世紀に絹の貿易で繁栄した地中海商業都市の富と権力を象徴しています。

ロンハ（ラ・ロンハ）という貿易会館は、ゴシック後期のフランボワイヤン様式の傑作と言われており、セダとはスペイン語で『絹』という意味を持っています。

バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ（ヴァレンシアのロンハ・デ・ラ・セダ）で行われた絹貿易の繁栄は、スペインがナポレオンからの侵略や20世紀のフランコ独裁にも対抗できた経済力の源となったと言われています。

現在でも、バレンシア（ヴァレンシア）は首都マドリード、バルセロナに次ぐスペイン第三の都市として重要な役割を担っています。

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国 Garden Kingdom of Dessau-Worlitz 所在国：ドイツ連邦共和国 世界遺産登録：2000年 種類：文化遺産

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国は、18世紀に侯爵により作られた広範囲に庭園、公園、建物が美しくレイアウトされた庭園景観です。

1764年から侯爵レオポルド3世フリードリヒ・フランツ（1740〜1817年）が内陸の湖沿いの広いスペースにロマンティックな英国式庭園をつくり、その敷地内にフローラ神殿や宮殿などの建物を配置したものが、デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国です。

その全体的に調和の取れた景観設計や景観計画は、18世紀の文化啓蒙期の代表的な実例で、敷地内に配置されたドイツ古典様式の宮殿などの建造物や彫像、橋などのデザインは、詩人のゲーテもその影響を受けたといわれています。

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国は、ドイツ中北部のエルベ川の支流のムルデ川が流れる街デッサウとヴェルリッツにあります。

ダーウェント峡谷の工場群

ダーウェント峡谷の工場群 Derwent Valley Mills 所在国：イギリス 世界遺産登録：2001年 種類：文化遺産

ダーウェント峡谷の工場群（ダウエント渓谷の工場）は、1796年のイギリスの産業革命を支えた工場群が建ち並ぶ文化的景観を200年以上もの間、保ち続けているイギリスの文化遺産です。

ダーウェント峡谷の工場群（ダウエント渓谷の工場）は、イングランド中部、ダービーシャー県クロムフォードを流れるダーウェント川（ダウエント川）にあります。

リチャード・アークライト（1732年〜1792年）が水車でダーウェント川（ダウエント川）の水力を活かす水力紡績機を発明したことにより、それまで手作業で行われていた綿紡績の生産性が高まり、近代工場システムが確立されました。

アークライト・マッソン・ミルズ工場などの紡績工場が建設されたことは、工場労働者の住居建設を促がし、ダーウェント川（ダウエント川）周辺の田舎町の定住促進につながりました。