ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群

ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群 Stonehenge, Avebury and Associated Sites 所在国：イギリス 世界遺産登録：1986年 種類：文化遺産

ストーンヘンジ（stonehenge）は、巨大な環状列石で、ロンドンから西に約200kmのイギリス南部・ソールズベリーから北西に13km程の所に立ち並んでいます。

現在のイギリス人、アングロ・サクソン人がブリテン島に移住した時にはすでに存在していたとの説です。

ストーンヘンジは、今から約5000年前に建築が始まった遺跡です。

ストーンヘンジは、馬蹄形に配置された高さ7mほどの巨大な門の形の組石（トリリトン）5組を中心に、直径約100mの円形に高さ4-5mの30個の立石（メンヒル）が配置されています。

およそ1500年をかけて、石のサークルを持つ構造体が完成しました。

ひとつが数十トンにも及ぶ巨石を組み合わせたこの遺跡に、とてつもない労力と時間がかけられたことは間違いないでしょう。

太陽崇拝の祭祀場、古代の天文台、ケルト民族のドルイド教徒の礼拝堂など、遺跡の目的についてさまざまな説が唱えられてますが、未だ結論はでておらず、この建築物が建てられた目的は依然謎のままです。

サークルの周囲に置かれた石は、太陽と月の運行を計算して配置されており、建設者の高い天文学知識をうかがい知れます。

ストーンヘンジ近郊は多くの遺跡が集中しており、ヨーロッパ最大級のストーンサークルや古墳が残されています。

そのため、先史時代に何らかの「聖地」であった可能性も示唆されています。

近年、遺物からの科学的・物理学的アプローチによって、ストーンヘンジ建設に関わった人々、あるいは建設方法が明らかにされようとしています。

しかし、文字のない先史時代ゆえに、その建設理由は永遠に謎のままです。

フィレンツェ歴史地区

フィレンツェ歴史地区 Historic Centre of Florence 所在国：イタリア 世界遺産登録：1982年 種類：文化遺産

フィレンツェ歴史地区とは、ユネスコの世界遺産(文化遺産) に登録されているイタリアの都市フィレンツェの中心部に位置する歴史的な町並みが広範囲かつ集中的に保存されている地区のことです。

ルネッサンスの芸術、文化を現在も眼前にみることができます。

フィレンツェは屋根のない博物館と言われるほど、稀有な建築物や彫刻などの芸術作品が残っています。

もともとフィレンツェはエトルリア人によって創設されローマ殖民都市がおかれたところです。

神聖ローマ帝国皇帝支配の時代もありましたが、少しずつ中小貴族や商人からなる支配体制から発展して、12世紀には事実上の自治都市となりました。

以後、織物業をはじめ近郊の農産物の出荷地としてしられ、金融業も発展していきました。

ロッジア・デイ・ランツィやポンテ・ヴェッキオは中世商業都市を象徴しており、パラッツォ･ヴェッキオ、シニョーリア広場は自治の歴史を思い起こさせます。

またウフィツィ美術館はルネッサンス芸術の宝庫、ピッティ宮は大公国時代の華麗な遺産です。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、フィレンツェ全盛期の歴史を見守ってきました。

地区全体が歴史遺産として登録された理由はたゆまない都市建設の偉業によってなされたものと言えるでしょう。

スクーグシュルコゴーデン

スクーグシュルコゴーデン Skogskyrkogarden 所在国：スウェーデン 世界遺産登録：1994年 種類：文化遺産

ヴァイキングの拠点跡。

首都西郊の湖に浮かぶ2つの島にあり、ビルカは8世紀から交易で栄え、ホーヴゴーデンは王族の墳墓がありました。

10世紀に遺棄され、瓦礫のような遺構が残りました。

その後、森の中に溶け込むように建つオープンエアでモダンな礼拝堂などが造られました。

芝生の広場には印象的な巨大な十字架が建っています。

スクーグシュルコゴーデンはスウェーデンの死生観を表現した森林墓地となりました。

首都南郊の森林96万平方メートルに広がり、1915年の国際コンペで、死者を自然に帰らせる思想を基にした案が選ばれました。

火葬場と3つの礼拝堂などは40年に完成しました。