ブトリント

ブトリント Butrint 所在国：アルバニア 世界遺産登録：1992、1999年 種類：文化遺産

ブトリントは、アルバニアの南でギリシャとの国境近くにあるサランドラ地方にあります。

ブトリントは古代ギリシャ人の都市国家で紀元前5世紀から始まり、15世紀にトルコ人に滅ぼされるまで続いた都市です。

温暖な地中海気候と軍事上の重要なポイントでもあったため、軍事産業的にも栄えた町です。

しかし、オスマントルコが支配していた頃から放置され、泥に埋まってしまい、住民もいなくなりました。

草木が隠され２０世紀まで発掘なければ知らない存在でした。

アルバニアの内紛・略奪によって、考古学遺跡が破壊されないよう1997年に危機遺産に登録され、1999年に登録範囲を延長・拡大されました。

遺跡には、さまざまな時代の物が残されており、ギリシャ植民地、ローマ帝国、ビザンチン帝国など代表的なものがあります。

プトリントの一面に城壁を張り巡らされています。

イオニア式の神殿、円形劇場、公衆浴場、住居などの遺跡やギリシャ語碑文などが多く残されています。

教会内には、美しいモザイク状の床があります。

劇場の座席やアーチ型の屋根など保存状態が良く残されています。

今もなおブトリントのあるイオニア海沿岸は雨が多いため、遺跡には草が覆い茂っています。

フェルテー湖／ノイジードラー湖の文化的景観

フェルテー湖／ノイジードラー湖の文化的景観 Cultural Landscape of Ferto/Neusiedlersee 所在国：オーストリア 世界遺産登録：2001年 種類：文化遺産

フェルテー湖／ノイジードラー湖の文化的景観は、オーストリアでノイジードラー湖、ハンガリーでフェルテー湖と呼ばれる国境にある湖です。

ハンガリーの北西部のジョール･モション・ショプロン県、ウィーンの南東約50キロにあるオーストリアのブルゲンラント州にあります。

フェルトゥー湖はハンガリーでは2番目に大きい湖です。

湖畔の都市ショプロンには、バロック様式の教会や博物館が残る歴史の長い町です。

石灰岩の土壌でブドウ栽培が盛んでワインの産地としても有名です。

ノイジードラー湖は、面積が300キロ平方メートルを超える湖です。

湖に、流れてくる川がなく、深さが１メートル程度と浅い湖です。

湖には、アシたくさん生えており野鳥にとって快適な場所です。

ヨーロッパでも有数のコウノトリの繁殖地で、その他280種以上もの鳥類が生息しています。

ノイジードラー湖もブドウ栽培が盛んで、なだらかな丘陵地にはブドウ畑が広がっています。

貴腐ワインなど白ワインの名産地としても知られる歴史のある町でもあります。

ピレネー山脈-ペルデュ山

ピレネー山脈-ペルデュ山 Pyrenees - Mont Perdu 所在国：フランス 世界遺産登録：1997、1999年 種類：複合遺産

ピレネー山脈は、フランスとスペインの国境が走る褶曲山脈です。

褶曲山脈とは、平らな地層に地殻内部から歪みより横からの圧力を受けて、シワを寄せたように波形に曲がっている山脈のことです。

ペルデュ山は、フランスとスペインの国境に近いピレネー山脈のスペイン側斜面の山頂の名前です。

フランスとスペインとの国境に広がるピレネー山脈の風景は，アルプス造山の過程の中で形成されました。

ペルデュ山は、石灰質を含む花尚岩を基盤とした山塊の山です。

ヨーロッパ最大規模の渓谷や北側斜面の氷河作用によって圏谷(カール)ができました。

その広さは、3万ヘクタールにもおよびます。

太古からの山岳地形が作られてきました。

ピレネー山脈には，ヨーロッパの高山帯に広がる田園風景の自然景観が美しく，集落と農業や放牧には昔ながらの生活が今もなお残っています。

スペイン側には、オルデサ・イ・モンテ・ペルディド国立公園とビエルサ、ファンロ、プエルトラス、テジャ＝シン、トルラなどの地域が広がっています。

フランス側には、ガヴァルニー圏谷、エスタルベ圏谷、トルムーズ圏谷、バルード岩壁や周辺のコミューンであるアラニュエ、ガヴァルニー、ジェードルなどの地域が広がっています。