ドレスデン・エルベ渓谷

ドレスデン・エルベ渓谷 Dresden Elbe Valley 所在国：ドイツ連邦共和国 世界遺産登録：2004年 種類：文化遺産

　危機遺産

ドレスデン・エルベ渓谷は、ドイツ連邦共和国の東の端、チェコ共和国との国境近く30キロメートルほどに位置し、エルベ川沿いの平地に開けた町です。

ザクセン州の州都でありエルベ川の谷間に位置している都市ですが、ドレスデン市内を貫く形でおよそ20kmにわたっている渓谷は、エルベ川沿いの中部ヨーロッパにおける優れた文化的景観を形成しています。

ザクセン選帝侯の宮廷都市として栄えたドレスデンですが、第二次世界大戦により、連合軍によるドレスデン大空襲で街は壊滅的被害を受けたののです。

現在のお城や教会は、みなオリジナルに忠実に再建されたもので、ツヴィンガー宮殿が戦後すぐに、ゼンパーオペラは1980年代に、レジデンツは2004年から少しずつ部分的に修復されています。

２万5000枚のマイセン磁器のタイルを使用して制作されたシュタルホーフの外壁に描かれた「君主の行列」という壁画は、奇跡的に戦災を免れた見事な壁画です。

ドレスデン・エルベ渓谷は、2006年に危機遺産として登録されました。

その理由は、交通渋滞の解消のために、エルベ渓谷を渡る橋の建設が計画されているからということです。